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Coupled Phase Oscillator

【MAL-Seekerテストケース】結合型・位相振動子モデル(6次元)

$$\omega_i - \frac{K}{N} \sum_{j=1}^{6} \sin(\theta_j - \theta_i) = 0 \quad (i = 1, 2, \dots, 6)$$

6-Variable Coupled Phase Oscillator Model
Valid Roots: 729 Points (within restricted bounds)

1. 対象となる方程式(同期現象のモデル)

MAL-Seekerのテストケース第3弾は、非線形ダイナミクスにおける「同期現象」の数理モデルとして有名な結合振動子モデルです。今回は6つの振動子が相互に影響を与え合う6次元の連立方程式として定式化しました。

2. 三角関数が引き起こす「無限の幻影」

この方程式の最大の特徴であり、探索アルゴリズムにとっての厄介な点は「 $\sin$ 関数」を含んでいることです。三角関数の周期性ゆえに、$2\pi$ ずれただけの物理的には同じ意味を持つ「偽の解」が無限に存在してしまいます。

そこで、MAL-Seekerのコンセプトである「人間とマルの役割分担」が活きてきます。まず人間(開発者)が「スカウター」を用いて探索すべき有効な位相空間の境界(Bounding Box)を動的に設定します。その上で、指定された森の中へ10万匹の「マル(探索シード)」を放ち、有効な解だけを拾い集めるアプローチをとりました。

3. 実行結果

MacBookのローカル環境にて、MAL-Seekerを実行したターミナルの最終ログがこちらです。

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  Total Valid Roots Found: 729  (Out of 2048 local minima)
  Execution Time: 53.942696 seconds
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探索領域内で捕捉した2048個の局所解(local minima)の中から、境界条件を満たす有効な解(Valid Roots)を729個抽出し、完全制覇しました。計算時間は約53.9秒です。

Dr.WataWata Insight:

$\sin$ 関数を含む方程式は、どこまで掘っても解が出てくるため、探索の「やめどき」と「範囲の制限」をどうシステムに教え込むかが鍵になります。
今回は、人間による事前のアシスト(探索範囲の動的指定)と、マルたちの根気強い探索(諦め条件のストライク制)が見事に噛み合いました。見つかった2048個の局所解から、最終的に729個の真の解を1分弱で仕分けてくれた結果には、ハイブリッドソルバーとしての柔軟な対応力がよく表れていると思います。

4. 解析環境

  • 解析エンジン: MAL-Seeker (Antares Ver 3.1.1 / C言語)
  • PC: MacBook
  • OS: macOS Monterey 12.7.6
  • CPU: 1.2GHz デュアルコア Intel Core m5
  • メモリ: 8GB