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Schwefel Function (5D)

【MAL-Seeker 実行記録】5次元シュウェーフェル関数の大域的最適化

$$f(\mathbf{x}) = 418.9829d - \sum_{i=1}^{d} x_i \sin(\sqrt{|x_i|})$$

d = 5 (5-Variable Dimension)
Global Minimum: $f(420.9687, \dots, 420.9687) = 0$

1. 対象となる問題の定義

自作の数値解析ソルバー MAL-Seeker (Ver 3.1.7) を用い、標準的なベンチマーク問題である「シュウェーフェル関数(Schwefel function)」の5次元空間における大域的最適化を実施しました。探索範囲は各次元 $-500 \le x_i \le 500$ です。

この関数の特徴は「欺瞞性(Deceptiveness)」と呼ばれる構造にあります。原点付近に無数の深い局所解が存在するため、多くのアルゴリズムがその地点を最適解と誤認しやすく、真の解が境界付近に位置しているため捕捉が困難な問題として知られています。

2. 探索アプローチ:デフレーションによる空間の整理

MAL-Seekerでは、この問題に対して以下のステップでアプローチしました。

  • ・多点同時探索: ラテン超格子の手法に基づき、10万個の初期シードを配置。
  • ・デフレーション(嗅覚): 発見した局所解の周辺にペナルティを付加し、二度探索しないように制御。
  • ・自動微分による収束: 搭載した自動微分(AD)エンジンにより正確な勾配情報を取得し、収束精度を向上。

3. 実行結果

MacBook環境(1.2GHz Dual-Core)での実行結果ログです。

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  🏆 BEST OPTIMIZATION RESULT 🏆
  Score (Objective) : 0.00006364
  Coordinates       : (420.9687463, 420.9687464, 420.9687464, 420.9687463, 420.9687464)
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=> CSV Export: Successfully saved to 'schwefel_5d.txt_result.csv'

Execution Time: 63.688999 seconds
Dr.WataWata Insight:

中央部に散在する多数の局所解をデフレーション法によって適切に「除外」できたことが、辺境にある真の最適解の捕捉に繋がったと考えています。
特別なチューニングを施さずとも、実用的な時間内で5次元空間のグローバルミニマムに到達できたことは、自動微分とペナルティ関数を組み合わせた探索アルゴリズムが、この種の複雑な地形を持つ問題に対して一定の有効性を持っていることを示唆しています。

4. 解析環境

  • 解析エンジン: MAL-Seeker (Antares Ver 3.1.7 / C言語 / ADエンジン)
  • PC: MacBook
  • OS: macOS Monterey 12.7.6
  • CPU: 1.2GHz デュアルコア Intel Core m5
  • メモリ: 8GB